北朝鮮「短距離ミサイル」前線配備か:低い「戦術核」の可能性

執筆者:平井久志 2022年7月7日
エリア: アジア
朝鮮労働党中央軍事委員会第8期第3回拡大会議の様子。中央に金正恩党総書記(『労働新聞』HPより)
党中央軍事委員会で決定した「重要軍事行動計画」とは戦術核の前線配備を意味するとの観測が広がっている。北朝鮮の「核戦争」への言及も増えているが、肝心の戦術核の弾頭や発射・運用技術が完成済みとは考えにくく、現時点では、その可能性は低いと見ることができる。

 北朝鮮では6月21日から23日まで、朝鮮労働党中央軍事委員会第8期第3回拡大会議が平壌の党本部で行われた。党中央軍事委員会の開催は昨年6月以来だが、通常は1日で終わることが多く、3日間も開催されるのは異例だった。

 朝鮮労働党規約では、党中央軍事委員会は「党の最高軍事指導機関」であり「党の軍事路線と政策を貫徹するための対策を討議決定し、共和国武力を指揮し、軍需工業を発展させるための事業をはじめとして国防事業全般を党的に指導する」と規定されている。党中央委員会全員会議(総会)を6月8~10日に開催した直後の党中央軍事委員会の開催は、「未曾有の国難」にある北朝鮮の軍事路線を決定する重要会議であった。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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