国際論壇レビュー

安倍首相「70年談話」に向けられた世界の視線

 8月15日がこれほど世界の注目を浴びたのは、最近にないことだった。

 日本の降伏で第2次世界大戦が終結してから70年。この10年で中国は日本を追い抜いて世界第2の経済大国となり、軍事力も伸ばして周辺海域でわがもの顔で振る舞いだした。米国はその間イラク・アフガン戦争の泥沼に足をとられ、加えてリーマン・ショックに激しく揺さぶられ内向きとなった。その中で日本は「失われた20年」から果敢に脱出を試みだし、防衛政策も大きく見直し始めた――。

 これがおしなべて世界の目に映る、先の大戦のアジア戦線での主役らの今日の姿だろう。そのアジアに世界史の主舞台は移りはじめ、そこで日本の安倍晋三首相が微妙な「歴史問題」に触れて戦後70年目に当たっての談話を発表するというのだから、世界のメディアが注目しないわけがない。

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執筆者プロフィール
会田弘継 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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