日銀「マイナス金利」が歪めた「株式市場」の危険度

執筆者:鷲尾香一 2016年11月21日
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融
会見では時折苦渋の表情を浮かべることもあった(C)AFP=時事

 

 日本銀行の金融政策が、ついに株式市場までも蝕み始めている。11月1日の定例会見で、黒田東彦総裁は「(日銀の金融政策は株式市場を)歪めていない」と断言した。しかし、その姿勢に疑問の声が少なくない。

 筆者は、3月15日付の拙稿「『マイナス金利』で崩壊が始まった『国債市場』の危険度」の中で、日銀の金融政策により、国債市場が機能不全に陥っていることを指摘した。

 日銀は“異次元緩和”の究極政策「マイナス金利」導入のため、年間80兆円もの国債を購入している。このため、(1)本来の国債市場の「売買を通じての民間同士の資金流通」という取引はすでに消滅している(2)健全な流動性という機能さえも失った(3)国債市場の財政に対する監視機能も失われた(4)マイナス金利入札では、政府は入札によって国債発行額以上の資金を得ることができるようになり、事実上、財政規律が崩壊している――ことを詳細に説明した。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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