経済の頭で考えたこと (99)

混迷EUで「ナショナリズム」「反自由主義」に突き進むハンガリー3選「オルバン首相」

EU存続のカギを握るハンガリーのオルバン首相 (C)AFP=時事

 

 欧州連合(EU)における中東欧の位置づけが、混迷の度を加えている。かつての共産圏内部で、ブリュッセルにあるEU本部の「上から目線」に対する反発が強まっているからだ。その反発は、ポスト共産主義に向けた改革(post-communist reforms)の途上にある旧共産圏の“改革はEUの中核的国々の正規路線と時に異なったものとなってもやむを得ないではないか”という政治的主張と捉えることができる。

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執筆者プロフィール
田中直毅(たなかなおき) 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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