
気候問題に熱心に取り組むローマ法王フランシスコ (『フィナンシャル・タイムズ』ホームページより)
池内恵先生の近著『【中東大混迷を解く】シーア派とスンニ派』(新潮選書、2018年5月25日)を読んで、これまでの宗教と社会との関係性に関する理解がイスラム教には当てはまらない、では、キリスト教ではどうなのだろうか、と考えさせられている。
先週末、ローマ法王が石油業界の幹部を集めて気候変動問題に関する会議を行う、というニュース・ヘッドラインを見たときの筆者のファースト・リアクションは、なぜドナルド・トランプ大統領は呼ばないのだろうか、ということだった。問題の存在を、石油業界の幹部はほぼ全員が認識している。だが、トランプ大統領は違う。「パリ協定」からの離脱を表明し、その後、本件についてどう対応しようとしているのかまったく見えていない。

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