「君主号」の世界史
「君主号」の世界史(20)

「帝国主義」

執筆者:岡本隆司 2018年12月22日
エリア: ヨーロッパ
「インペラトール」を称したロシアのツァーリ・ピョートル(1672~1725=左)と、オスマン帝国最盛期の皇帝スレイマン1世(1494~1566=右)

 

 しかしいかにイギリス人が嫌悪しようと、大陸に「帝国」が実在し、いずれ劣らぬ大国であった以上、ヨーロッパの国際政治は、「帝国」の関係を基軸として動く。次の時代を決定づけるのも、その帰趨だった。

東ローマの幻影――ロシアの場合

 地図の上で最も大きな存在は、ロシア帝国である。ロシアの「皇帝」も、やはりローマ皇帝のなれの果てだった。ただ同じローマ皇帝でも、ここまでみてきたローマ教会・シャルルマーニュの系統とはちがって、こちらは東ローマ/ビザンツである。

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執筆者プロフィール
岡本隆司 京都府立大学文学部教授。1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。専門は近代アジア史。2000年に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会)で大平正芳記念賞、2005年に『属国と自主のあいだ 近代清韓関係と東アジアの命運』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞(政治・経済部門)、2017年に『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』で樫山純三賞・アジア太平洋賞特別賞をそれぞれ受賞。著書に『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理 歴史から解き明かす』(中公新書)、『叢書東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ』(講談社)など多数。
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