国際人のための日本古代史 (108)

「藤原氏」のワナで怨霊となった菅原道真「左遷の日」

執筆者:関裕二 2019年2月6日
タグ: 中国 日本
エリア: アジア
菅原道真を祭神としてまつる北野天満宮(筆者撮影)

 

 毎年1月25日は「左遷の日」なのだそうだ。昌泰4年(901)のこの日に、平安京から大宰府に左遷させられた歴史上の人物がいた。それが、学問の神として名高い菅原道真である(受験シーズンに登場いただいたのは、何かの縁か?)。

幽閉されたまま憤死

 九州に赴くとき菅原道真が詠んだ次の歌は、あまりにも有名だ。

東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ

 左遷の憂き目に遭った人間の悲哀が、込められている。

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カテゴリ: 政治 カルチャー
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執筆者プロフィール
関裕二(せきゆうじ) 1959年千葉県生れ。仏教美術に魅せられ日本古代史を研究。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。著書に『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』、『「死の国」熊野と巡礼の道 古代史謎解き紀行』『「始まりの国」淡路と「陰の王国」大阪 古代史謎解き紀行』『「大乱の都」京都争奪 古代史謎解き紀行』『神武天皇 vs. 卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など多数。最新刊は『古代史の正体 縄文から平安まで』。
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