『水道崩壊』世界の「いま」日本の「これから」(2)朽ちる水道管

執筆者:加藤崇 2019年11月9日
エリア: 北米 アジア
台風19号の暴風雨で千葉県では多くの家屋が倒壊した(C)時事
 

 これまで多くのメディアや専門家が、老朽化したインフラの危険性について警鐘を鳴らしてきた。たとえばトンネルが倒壊したり、たとえば水道配管やガス配管が破裂することにより、人や建物などが被害を被る可能性や、交通が麻痺することによる経済的な損失についてである(漏ガスなどによる環境への影響を危惧する声もある)。

 周知のとおり、2019年9月に発生した台風15号の影響で、千葉県南部でおよそ17万戸に停電が発生し、復旧に2週間以上を要することになった。

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執筆者プロフィール
加藤崇(かとうたかし) 早稲田大学理工学部(応用物理学科)卒業。元スタンフォード大学客員研究員。東京三菱銀行を経て、ヒト型ロボットベンチャー「SCHAFT」の共同創業者(兼取締役CFO)。2013年、同社を米国Google本社に売却し、世界の注目を集めた。2015年、人工知能により水道配管の更新投資を最適化するソフトウェア開発会社「Fracta」を米国シリコンバレーで創業し、CEOに就任。著書に『未来を切り拓くための5ステップ』(新潮社:2014年)、『無敵の仕事術』(文春新書:2016年)、『クレイジーで行こう!』(日経BP:2019年)がある。2019年2月には『日経ビジネス』「世界を動かす日本人50」に、2019年4月には、『Newsweek日本版』「世界で尊敬される日本人100」に選出された。カリフォルニア州メンローパーク在住。
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