ブレグジット後の英国「主権」考(下)あぶり出された問題

執筆者:国末憲人 2020年2月14日
タグ: ブレグジット
エリア: ヨーロッパ
エディンバラ(スコットランドの首都)で開かれたEU残留派の集会(筆者撮影、以下同)

 

 前稿に続き、英国の憲法学者ヴァーノン・ボグダナーの著書『ブレグジットを越えて』に主に依拠しつつ、英国の「主権」問題を考えてみたい。

 英国の欧州連合(EU)からの離脱「ブレグジット」で、主権を取り戻そうとするのは「EUから」だけでなく「司法から」でもあるのは、前稿で検証した通りである。本稿では「どこへ」取り戻すのかを探ってみよう。

亀裂と分断を生む「レファレンダム」

 これまで本欄でも何度か指摘しているが、国民投票や住民投票などの「レファレンダム」は民主主義にとって有益な制度であると同時に、極めて危険なツールでもある。めったなことでは使わない方がいい、というのが筆者の持論である。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
国末憲人 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長を経て、現在は朝日新聞ヨーロッパ総局長。著書に『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)など多数。新著に『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)がある。
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