
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)
「国会の赤絨毯って、結構汚れているのね。がっかりしたわ。でもあれを取りかえるのは大変なことでしょうし、それも税金ですからね」
あきは初登院の感想をこう話す。
当選早々から、様々な集まりに引っ張りだこの毎日で息つく暇もない。
「私は女の幸福のために選挙に出たんです。ってなことを言いますと、ある外国人記者は『憲法が変わってから日本の女は十分幸福じゃないか』と言うんです。憲法は変わっても男の頭はちっとも変わっていない。法律には女をおとし入れる穴がいっぱいある。私はその穴をナラしてローラーをかけるために政治家になったのです」

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