【特別対談】「制裁外交」から見える「盟主」アメリカの揺らぎ(下)

執筆者:杉田弘毅
執筆者:三牧聖子
2020年6月28日
エリア: アジア 中東 北米
警官隊と対峙する人種差別抗議デモの参加者(6月22日、米ワシントン)。アメリカはどこに向かうのか (C)AFP=時事
 

 杉田弘毅さん(共同通信社特別編集委員)の新著『アメリカの制裁外交』(岩波新書、2月刊)をベースにした、杉田さんと三牧聖子さん(高崎経済大学准教授)の「Zoom」対談もいよいよ佳境。「アメリカとはいったい何なのか」について語り合う最終回――。

 

三牧聖子:今回の人種差別への抗議デモを見ていると、黒人と白人の対立というよりは、世代間の考えの違いを感じます。いまの若い世代が生まれ育ったアメリカは、他国に戦争を吹っかけ、泥沼化して抜け出せない、国内では貧富の格差は拡大し続け、大学に進学したらすごいローンを抱えなければいけない、そんな悲惨なアメリカです。「アメリカン・ドリーム」をみるどころか、アメリカの現状に苛立って育った。彼らが「公平」「正義」という理想にひかれ、それらを大事な価値だと考えるのももっともでしょう。

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執筆者プロフィール
杉田弘毅 共同通信社特別編集委員。1957年生まれ。一橋大学法学部を卒業後、共同通信社に入社。テヘラン支局長、ワシントン特派員、ワシントン支局長、編集委員室長、論説委員長などを経て現職。安倍ジャーナリスト・フェローシップ選考委員、東京-北京フォーラム実行委員、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科講師なども務める。著書に『検証 非核の選択』(岩波書店)、『アメリカはなぜ変われるのか』(ちくま新書)、『入門 トランプ政権』(共同通信社)、『「ポスト・グローバル時代」の地政学』(新潮選書)、『アメリカの制裁外交』(岩波新書)など。
執筆者プロフィール
三牧聖子 高崎経済大学経済学部国際学科准教授。国際関係論、外交史、平和研究、アメリカ研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教等を経て2017年より現職。2019年より『朝日新聞』論壇委員も務める。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年、アメリカ学会清水博賞)など。共訳・解説『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)が来月刊行予定。
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