「デジタル課税」で激化する米欧対立「国際ルール」の問題点

執筆者:鷲尾香一 2020年10月19日
梶山弘志経産相はデジタル課税で「国際協調」とお題目を唱えるが、欧州に後れを取っているのは明らか (C)時事
 

「デジタル課税」の国際ルールが動き始めた。

 OECD(経済協力開発機構)は10月12日、2021年半ばには最終合意に漕ぎ着ける方針を示した。だが、欧州各国で先行するIT企業への独自課税に米国が強く反発しており、先行きはまだまだ不透明だ。

企業活動の実態と税制とのズレ

 現行の国際課税制度は、支店や工場などの「恒久的施設(Permanent Establishment=PE)」があることが課税の前提になっている。従って、デジタル企業などのように、本国以外で事業を行っている国・地域(以下、市場国)に物理的拠点を有していない場合、現行の国際課税制度では市場国で課税されない、という問題がある。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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