
世界初の治療薬を共同開発したエーザイの内藤晴夫最高経営責任者(CEO) ©時事
(前編はこちら:綱渡りだった承認の舞台裏)
米食品医薬品局(FDA)は7月8日、米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「アデュヘルム(一般名アデュカヌマブ)」の添付文書の更新版を発表した。わずか1カ月前(6月7日)に承認したばかりの薬の添付文書を変更するのは異例の事態だ。
医薬品の添付文書とは、薬の使用上の注意や副作用などを記載した文書である。医師はこれに従って患者に薬を処方する。今回変更されたのは添付文書の冒頭部分だ。何よりも重要な情報が記された箇所といっていい。

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