Foresight×新潮講座セミナー
「米中産業冷戦」時代のアジアビジネス(下)

後藤 これから中国に待ち受けるのは「産業立地の転換」という試練です。
先端産業は確実に脱中国を図り、先進国に回帰しています。半導体や電子部品、電子機器などでは、研究開発機能も含めて自国に戻す動きになっています。これはいわば、かつて存在したCHINCOM(対中国輸出統制委員会)の復活であり、「中国の時代」の1側面の終焉でしょう。
「産業立地の転換」という試練
中国で生産することが最も困難になるのは、ミドルテック、すなわちPCやスマホ、ネットワーク機器など汎用の電子製品群でしょう。こうした製品を中国で組み立てていたらアメリカや同盟国のマーケットで受け入れられなくなる恐れがある。少なくともアメリカの政府調達からは排除されるからです。

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