ドイツ左派「緑の党」がウクライナ武器支援と「平和主義」を両立する論理

執筆者:三好範英 2022年6月7日
エリア: ヨーロッパ
ベアボック外相の発言も侵略後は180度転換した(写真はNATO外相会合の記者会見=5月15日) (C)EPA=時事
「非人道的政策は、軍事力を行使してでも阻止するべき」という考え方の根底には、「アウシュビッツを繰り返さない」という論理がある。SPDの平和主義とは軸足の違う左派の思想は、コソボ紛争に対するNATO空爆に参加を決めた1999年のドイツも動かした。

   2022年2月24日のロシア、ウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ侵略は、ヨーロッパの安全保障をめぐる状況を一変させた。中でも、ヨーロッパの基軸国ドイツは、それまでの安全保障政策の抜本的見直しを迫られた。

   すでにドイツ外交のこの「歴史的転換」については、様々なところで紹介されている。その内容を要約すれば次のような点である。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
三好範英 1959年東京都生まれ。ジャーナリスト。東京大学教養学部相関社会科学分科卒業後、1982年読売新聞社入社。バンコク、プノンペン特派員、ベルリン特派員、編集委員を歴任。著書に『本音化するヨーロッパ 裏切られた統合の理想』(幻冬舎新書)、『メルケルと右傾化するドイツ』(光文社新書)、『ドイツリスク 「夢見る政治」が引き起こす混乱』(光文社新書、第25回山本七平賞特別賞を受賞)など。
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