安保か、経済か――米中間の塀の上を歩く韓国の「足元」(上)

8月4日、金振杓・韓国国会議長(右)との会談後、会見に臨むペロシ米下院議長(左)。尹錫悦大統領との対面での会談はなかった (C)EPA=時事
今年は日中国交正常化50周年であると同時に、中韓国交正常化30周年の年でもある。中韓は8月24日、国交正常化30周年を迎えたが、祝賀の雰囲気はない。むしろ韓国は、米中対立の激化の中で、どういう選択をするべきなのか模索中だ。
韓国の外交路線は、これまで「安米経中」と言われてきた。「安保は米国に、経済は中国に」軸足を置く政策だ。北朝鮮との軍事的な対峙の中で、米韓同盟を基本としながらも、経済では中国との関係を重視する路線であり、「外交・安保」と「経済」のバランス路線であった。

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