Weekly北朝鮮『労働新聞』 (102)

2年目に入った「地方発展20×10政策」の「大建設闘争」が開始(2025年2月2日~2月8日)

執筆者:礒﨑敦仁 2025年2月10日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
「地方発展20×10政策」の成果に関する報道が続いている[平壌近郊の江東郡で病院および総合奉仕所の起工式に参加した金正恩委員長=2025年2月6日、朝鮮中央通信](C)AFP=時事
「地方発展20×10政策」が2年目に入り、平壌郊外では商業モールを備え住民が映画やスポーツも楽しめる「総合奉仕所」の建設が始まった。他方、党中央委員会の書記局拡大会議では地方幹部による「不正行為」が取り上げられ、深刻な問題と認識されていることが窺える。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 今年に入ってから、「地方発展20×10政策」の昨年の成果として、各市・郡における地方工業工場竣工のニュースが連日のように報じられる一方、2月7日付は同政策の2年目となる今年の「大建設闘争」が開始されたと報じた。平壌(ピョンヤン)郊外の江東(カンドン)郡で病院と「総合奉仕(サービス)所」の着工式が行われ、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が演説を行ったのである。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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