世界漫遊「食考学」の旅
世界漫遊「食考学」の旅(9)

【クロアチア・ドゥブロブニク】牡蠣で思い出す虐殺の目玉(上)

執筆者:野嶋剛 2018年12月7日
エリア: ヨーロッパ
「牡蠣に目がない」という野嶋さん

 

 旅にはギャンブル的な要素がある。金と時間と手間がかかり、旅先が遠ければ遠いほど、その運の重みは増してくる。そして旅先では、訪れる前に抱いたイメージが裏切られることがしばしばある。期待をしていないのに大当たりの場合もある。逆に、期待していたのにがっかり、ということもある。

 私にとってクロアチアという国は、正直、ハズレであった。

物価が周辺国の1.5倍

 首都ザグレブの物価は、バルカン半島の周辺国に比べて1.5倍ぐらいに跳ね上がっていた。ザグレブから飛行機で1時間ほど南東に行くと、隣国ボスニア・ヘルツェゴビナに隔てられた飛び地、ドゥブロブニクがある。アドリア海に面した観光都市で、この街に入ると、さらに物価が上がった。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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