「君主号」の世界史
「君主号」の世界史 (7)

並立する君主

執筆者:岡本隆司 2018年6月23日
タグ: 中国 インド 日本
エリア: アジア
陳寿『三国志』「蜀書」に記載の、劉備の伝記「先主伝」。正史では「伝」にせざるを得なかった(国立国会図書館蔵)

 

 3世紀からはじまる動乱の時代を、中国流の漢語でいえば、「三国六朝」という。漢王朝が滅んだ220年あたりから、日本でもおなじみの隋・唐がはじまる6世紀末から7世紀はじめにかけて、多くの政権が併存対立し、相剋する時代であった。

天子と皇帝

 われわれはともすれば、この時期を分裂時代と称しがちである。「分裂」とは、1つのものが分かれることで、「天下三分」というフレーズも変わらない。唯一の「天下」が三つに分かれた、という意味だから、そこには「天下」とは1つであるべき、統一体であらねばならない、とする特定のイデオロギーが存在する。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
岡本隆司 京都府立大学文学部教授。1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。専門は近代アジア史。2000年に『近代中国と海関』(名古屋大学出版会)で大平正芳記念賞、2005年に『属国と自主のあいだ 近代清韓関係と東アジアの命運』(名古屋大学出版会)でサントリー学芸賞(政治・経済部門)、2017年に『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』で樫山純三賞・アジア太平洋賞特別賞をそれぞれ受賞。著書に『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書)、『近代中国史』(ちくま新書)、『中国の論理 歴史から解き明かす』(中公新書)、『叢書東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ』(講談社)など多数。
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