ミンダナオ平和構築支援は、緊急の人道支援と中長期的な開発支援の間に生まれる、いわゆる「ギャップ問題」を解消するために、「継ぎ目のない支援(Seamless Assistance)」を実践してきた事例ともいわれる[1]。緒方貞子氏は、紛争直後、復興の早い段階から迅速に事業に着手できるようにして、人道支援から開発支援へスムーズに移行できる準備をすることの重要性を説いていた。本稿では、ポスト冷戦期に日本が平和構築支援を本格化したミンダナオを事例とし、その継ぎ目のない支援がどのように始まったのかを中心に解説する。
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