「中露関係は史上最良」というプーチン大統領らのレトリックとは裏腹に、ロシアはこのところ中国の軍事力拡張に警戒感を強めている。
ロシア海軍は6月末から、サハリン南部のアニワ湾で唐突に海軍演習を実施したが、消息筋によれば、その直前に中国の海洋観測船が初めてオホーツク海を航行する動きがあったという。冷戦時代からロシアの聖域であるオホーツク海には、米艦船もあまり入らなかった。ロシア側はこの動きに衝撃を受けた模様だ。
2008年10月にも、中国海軍の駆逐艦など4隻が津軽海峡を通過して日本海から太平洋に抜ける動きがあった。これもロシア海軍にショックを与えた模様で、その後オホーツク海で海軍演習が行われた。

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